失業保険の手続きでハローワークに行く前は、「自分は対象?」「何回行けばいい?」「認定日に何をするの?」と、細かな疑問がたくさん出てきますよね。
結論からお伝えすると、失業保険(雇用保険の基本手当)は、住所を管轄するハローワークで求職の申込みをして受給資格の決定を受け、その後は原則4週間に1回の失業認定を受けながら受け取ります。この記事では、ハローワークでの失業保険の手続きについて、よくある疑問にQ&A形式で答えていきます。
この記事のポイント
- 失業保険は、失業の状態にあり、原則として離職の日以前2年間に雇用保険の被保険者期間が通算12か月以上ある人が受け取れます。
- 1日あたりの金額は離職前の給与のおよそ50〜80%(60〜64歳は45〜80%)、日数は90日〜360日、受給期間は原則として離職日の翌日から1年間です。
- ハローワークには、初回の手続き、初回説明会、原則4週間に1回の失業認定日に来所します。
- 認定を受けるには、原則として認定日ごとに2回以上の求職活動の実績が必要です。
- アルバイトや就職は、ハローワークに必ず申告します。
ハローワークでの失業保険の全体像
一般に失業保険と呼ばれるのは、雇用保険の「基本手当」です。ハローワークでの手続きの全体像は次のとおりです。
| ステップ | ハローワークで行うこと | 主な持ち物 |
|---|---|---|
| 初回の手続き | 求職の申込み、離職票の提出、受給資格の決定 | 離職票、個人番号確認書類、身元確認書類、写真2枚、通帳またはキャッシュカード |
| 初回説明会 | 受給の説明、受給資格者証と失業認定申告書の受け取り | 受給資格者のしおり、筆記用具 |
| 失業認定日(原則4週間ごと) | 失業認定申告書の提出、失業の認定 | 失業認定申告書、受給資格者証 |
| 就職が決まったとき | 就職の申告、再就職手当の手続き | 採用証明書など |
関連記事:ハローワーク失業保険|受給条件・金額・期間・申請方法をわかりやすく解説
受給条件に関する疑問
Q. 失業保険は誰でももらえますか?
A. いいえ。ハローワークで求職の申込みをし、就職しようとする意思といつでも就職できる能力があるのに仕事に就けない「失業の状態」にあること、そして原則として離職の日以前2年間に雇用保険の被保険者期間が通算12か月以上あることが必要です。倒産・解雇などの特定受給資格者や特定理由離職者は、離職の日以前1年間に通算6か月以上でも対象になります。
Q. しばらく休んでから仕事を探したい場合は?
A. しばらく休養するつもりの間は、失業の状態に当たらないため受け取れません。病気やけが、妊娠・出産・育児などで引き続き30日以上働けない場合は、受給期間の延長を申請でき、延長できる期間は最長で3年間です。
Q. パートやアルバイトでも対象になりますか?
A. 雇用保険に加入していて受給条件を満たせば対象になります。雇用保険は、原則として週の所定労働時間が20時間以上で、31日以上の雇用見込みがある場合に加入します。
関連記事:雇用保険加入要件|週20時間・雇用見込みなど加入要件と手続きを解説
金額と期間に関する疑問
Q. 失業保険はいくらもらえますか?
A. 1日あたりの金額(基本手当日額)は、離職前6か月に毎月決まって支払われた賃金(賞与を除く)の合計を180で割った賃金日額の、およそ50〜80%(60〜64歳は45〜80%)です。たとえば30〜44歳で月給30万円なら、1日あたり6,307円が目安です。2026年8月1日からの上限額は7,450円〜9,110円(年齢による)、下限額は2,562円です。
関連記事:失業手当計算|受給額の計算方法・給付日数・金額が変わる条件を解説
Q. 何日分もらえますか?
A. 所定給付日数は、離職時の年齢、被保険者であった期間、離職理由によって90日〜360日の間で決まります。自己都合退職や定年退職などは加入期間に応じて90日・120日・150日、倒産・解雇などの特定受給資格者は90日〜330日です。
Q. いつまでにもらい終える必要がありますか?
A. 受給期間は、原則として離職日の翌日から1年間です(所定給付日数330日の人は1年と30日、360日の人は1年と60日)。この期間を過ぎると、所定給付日数が残っていても受け取れません。
Q. いつから振り込まれますか?
A. 受給資格の決定後7日間の待期があり、正当な理由のない自己都合退職の場合は、さらに給付制限(退職日が2025年4月1日以降なら原則1か月)があります。その後、失業の認定を受けた日から通常5営業日で振り込まれます。
関連記事:失業保険はいつからもらえる|申請から振込までの流れ・初回支給の目安・遅いときの確認先
ハローワークでの申請に関する疑問
Q. どこのハローワークに行けばいいですか?
A. 原則として、住所を管轄するハローワークです。希望地を管轄するハローワークで手続きできる場合もあるため、詳しくは都道府県労働局やハローワークに確認してください。
Q. 何時に行けばいいですか?
A. 雇用保険の手続きは平日の8時30分から17時15分までです。初回は求職の申込みに時間がかかるため、16時前までに来所するよう案内されています。
Q. 何を持って行けばいいですか?
A. 雇用保険被保険者離職票(-1、-2)、個人番号確認書類、身元確認書類、写真2枚(縦3.0cm×横2.4cm。マイナンバーカードを毎回提示する場合は省略可)、本人名義の預金通帳またはキャッシュカードです。
Q. 離職票が届かないときは?
A. 離職日の翌々日から10日を過ぎても届かない場合は、まず会社に処理状況を確認します。会社が手続きをしない場合などは、身元確認書類と、退職証明書など退職したことがわかる書類を持って、住所を管轄するハローワークに相談しましょう。
Q. 求職の申込みはネットでできますか?
A. ハローワークインターネットサービスの求職者マイページから、求職の申込みができます。ただし、失業保険の受給手続きは、ハローワークの窓口で行う必要があります。
関連記事:失業保険の手続き|申請手順・必要書類・受給開始までの流れを解説
認定日と求職活動に関する疑問
Q. 認定日には何をしますか?
A. 指定された日にハローワークに来所し、失業認定申告書と雇用保険受給資格者証を提出します。申告書には、就労の有無や求職活動の実績などを記入します。
Q. 求職活動は何回必要ですか?
A. 原則として、前回の認定日から今回の認定日の前日までに2回以上必要です。初回の認定日までは、受給資格決定日から1回以上です。給付制限後の最初の認定日は、給付制限の初日から数えて、給付制限が1〜2か月なら2回以上、3か月なら3回以上です。
Q. どんな活動が求職活動の実績になりますか?
A. 求人への応募、ハローワークでの職業相談・職業紹介、就職支援セミナーの受講、許可・届出のある民間職業紹介事業者での職業相談、再就職に役立つ国家試験や検定の受験などが実績になります。インターネットなどで求人情報を見ただけ、知人に紹介を頼んだだけ、求人検索機を利用しただけでは、実績になりません。
Q. 認定日に行けない場合はどうなりますか?
A. 認定日に来所しないと、その期間の基本手当を受け取れなくなるおそれがあります。採用面接や就職、病気など、やむを得ない理由がある場合は、事前にハローワークに連絡し、対応や必要な証明書類を確認しましょう。
受給中の困りごとに関する疑問
Q. 受給中にアルバイトをしてもいいですか?
A. アルバイトなどをした日は、収入の有無にかかわらず、失業認定申告書で申告する必要があります。就労した日は支給されず、内職などの収入があった日は減額される場合があります。申告しないと不正受給となり、返還に加えて、原則として不正に受けた額の2倍に相当する額以下の納付を命じられることがあります。
Q. 就職が決まったらどうすればいいですか?
A. ハローワークに就職の申告をします。就職日が次回の認定日より前の場合は、原則として就職日の前日に来所し、それまでの失業の認定を受けます。所定給付日数を3分の1以上残しているなどの要件を満たせば、再就職手当を受け取れる場合があります。
関連記事:再就職手当条件|対象者・受給要件・対象外になるケースをわかりやすく解説
Q. 受給中に病気になったら?
A. 求職の申込み後に、15日以上引き続いて病気やけがのために働けない場合は、基本手当の代わりに雇用保険の傷病手当が支給されます。日額は基本手当の日額と同額です。14日以内であれば基本手当が支給されます。
Q. 職業訓練を受けることはできますか?
A. 職業相談の中で、再就職のために公共職業訓練等の受講が必要と認められた場合は、受講の指示を受けることがあります。この場合は、訓練期間中に所定給付日数が終了しても訓練が終わるまで基本手当が支給され、受講手当や通所手当なども支給されます。
まとめ|ハローワークでの失業保険はルールを押さえて手続きしよう
- 失業保険は、住所を管轄するハローワークで求職の申込みをし、受給資格の決定を受けて受け取ります。
- 1日あたりの金額は離職前の給与のおよそ50〜80%(60〜64歳は45〜80%)、日数は90日〜360日、受給期間は原則1年です。
- ハローワークには、初回の手続き、初回説明会、原則4週間に1回の認定日に来所します。
- 認定日ごとに原則2回以上の求職活動の実績が必要で、求人情報の閲覧だけでは実績になりません。
- アルバイトや就職は必ず申告し、再就職手当や職業訓練などの支援も活用しましょう。
まずは離職票と必要書類をそろえ、平日の16時前までに住所を管轄するハローワークへ行ってみてください。
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参考文献
- ハローワークインターネットサービス「雇用保険の具体的な手続き」
- ハローワークインターネットサービス「基本手当について」
- ハローワークインターネットサービス「基本手当の所定給付日数」
- 神奈川労働局 ハローワーク「求職活動実績について」
- 厚生労働省「令和8年8月1日からの基本手当日額等の適用について」
- 京都労働局「ハローワークインターネットサービス 求職者マイページのご案内」
- 厚生労働省・ハローワーク リーフレット「再就職手当のご案内」
※確認日:2026年10月20日。制度の内容・金額・期限は改正されることがあります。最新の情報は各公的機関のページでご確認ください。