アルバイトで働いている人や、失業保険を受けながらバイトをしたい人は、「バイトでも失業保険はもらえるの?」「受給中に働いたらどうなるの?」と気になりますよね。

結論からお伝えすると、アルバイトでも雇用保険の加入要件を満たしていれば、離職後に失業保険(雇用保険の基本手当)を受け取れます。また、受給中にバイトをすることもできますが、働いた日は収入の有無にかかわらず申告が必要で、働き方によっては支給されない日や減額される日があります。この記事では、加入・受給の条件と、働きながら受給するときの注意点を解説します。

この記事のポイント

  • アルバイトでも、週の所定労働時間が20時間以上で31日以上の雇用見込みがあれば、雇用保険に加入します。
  • 失業保険を受け取るには、原則として離職の日以前2年間に被保険者期間が通算12か月以上必要です。
  • 受給中のバイトは、1日4時間以上なら「就労」として支給されず、4時間未満なら「内職・手伝い」として収入によって減額される場合があります。
  • 週20時間以上の継続的な仕事に就いた場合は、バイトという名称でも「就職」として扱われます。
  • 働いた日は、収入の有無にかかわらず失業認定申告書で申告します。申告しないと不正受給になります。

バイトでも雇用保険に加入できる?

雇用保険は、正社員かアルバイトかといった雇用形態ではなく、働き方で加入するかどうかが決まります。次の2つを満たすと、アルバイトでも原則として雇用保険に加入します。

加入要件内容
週の所定労働時間1週間の所定労働時間が20時間以上
雇用見込み同一の事業主に引き続き31日以上雇用される見込みがある

ただし、昼間学生は原則として加入の対象外です(卒業後も同じ会社で働く予定の人や、夜間・定時制・通信制の学生などは加入します)。自分が加入しているかは、給与明細で雇用保険料が控除されているかで確認できます。

なお、2028年10月1日からは、週の所定労働時間の要件が10時間以上に拡大される予定です。

関連記事:雇用保険加入要件|週20時間・雇用見込みなど加入要件と手続きを解説

バイトを辞めたときに失業保険を受け取れる条件

アルバイトを辞めた場合も、受給の条件は正社員と同じです。

  • ハローワークで求職の申込みをし、就職しようとする意思といつでも就職できる能力があるのに、仕事に就けない「失業の状態」にあること
  • 原則として、離職の日以前2年間に雇用保険の被保険者期間が通算12か月以上あること(倒産・解雇などの特定受給資格者や、契約が更新されなかったことなどによる特定理由離職者は、離職の日以前1年間に通算6か月以上でも可)

被保険者期間は、離職日から1か月ごとに区切った期間のうち、賃金支払いの基礎となった日数が11日以上、または80時間以上ある月を1か月として数えます。シフトが少ない月は数えられないことがあるため注意しましょう。

バイトの失業保険の金額

1日あたりの金額(基本手当日額)は、離職前6か月の賃金(賞与を除く)の合計を180で割った賃金日額の、およそ50〜80%です。賃金が低い人ほど高い率になり、賃金日額が5,480円未満なら80%です(2026年8月1日以降)。時給制の人は、労働日数で割った額の70%を下回らないよう最低保障の計算もあります。

関連記事:失業手当計算|受給額の計算方法・給付日数・金額が変わる条件を解説

失業保険の受給中にバイトはできる?

受給中にアルバイトをすることはできます。ただし、働いた日は申告が必要で、働き方によって次のように扱われます。

働き方扱い基本手当
1日の労働時間が4時間以上就労(就職)その日は支給されない
1日の労働時間が4時間未満内職・手伝い収入額によって減額される場合がある
週20時間以上の継続的な仕事に就いた就職以降は支給されない(再就職手当の対象になる場合あり)

1日4時間以上働いた日

1日4時間以上働いた日は「就労」として扱われ、その日の基本手当は支給されません。ただし、所定給付日数そのものが減るわけではないため、受給期間(原則として離職日の翌日から1年間)内であれば、残りの日数分を後で受け取れます。

1日4時間未満働いた日

1日4時間未満の仕事は「内職・手伝い」として扱われ、収入があった直後の認定日に収入額を申告します。収入額によっては、働いた日の基本手当が減額されることがあります。減額されるのは、収入から一定の控除額を引いた額と基本手当日額の合計が、賃金日額の80%を超える場合で、具体的な金額はハローワークが計算します。

週20時間以上の仕事に就いた場合

パートやアルバイトという名称でも、週20時間以上の継続的な仕事に就いた場合は「就職」として扱われ、以降の基本手当は支給されません。この場合は、ハローワークに就職の申告をします。所定給付日数を3分の1以上残しているなどの要件を満たせば、再就職手当を受け取れる場合があります。

関連記事:再就職手当条件|対象者・受給要件・対象外になるケースをわかりやすく解説

時期別|バイトをするときの注意点

待期期間中(受給資格決定から7日間)

待期期間は、失業の状態にある7日間です。待期期間中に仕事をして失業の状態でなかった日は、待期期間に含まれません。待期期間中に働くと、その分待期の満了が遅れ、支給開始も遅くなります。

給付制限期間中

正当な理由のない自己都合退職の場合は、待期の後に給付制限があります(退職日が2025年4月1日以降なら原則1か月)。給付制限期間中も、アルバイトなどをした日は失業認定申告書で申告する必要があります。週20時間以上の継続的な仕事に就いた場合は、就職として扱われます。

また、給付制限がある人が待期満了後1か月以内に就職して再就職手当を受けるには、ハローワークまたは職業紹介事業者の紹介による就職である必要があります。

関連記事:失業保険自己都合すぐもらう|失業保険の開始時期・給付期間・手続きを解説

受給期間中

受給中は、原則4週間に1回の失業認定日に来所し、前回の認定日から今回の認定日の前日までの就労・内職の状況を申告します。アルバイトをしていても、認定を受けるには求職活動の実績(原則2回以上)が必要です。

失業認定申告書でのバイトの申告方法

失業認定申告書には、アルバイトなどの状況を次のように記入します。記入方法は、ハローワークで配られる「雇用保険の失業等給付受給資格者のしおり」でも確認できます。

記入する項目記入のしかた
就労・内職・手伝いをしたか収入の有無にかかわらず、仕事をした場合は「した」に○
働いた日カレンダーに、1日4時間以上なら○、4時間未満なら×を記入
収入内職・手伝いの収入があった場合は、収入があった日、収入額、何日分の収入かを記入
就職・自営就職や自営をする(した)場合は、ハローワークに来所

注意:アルバイトや研修など、名称や収入の有無にかかわらず、働いた日はすべて申告します。まだ給料が支払われていない場合も、働いた日は申告が必要です。

バイトを申告しないとどうなる?

ハローワークは、アルバイトなどの就労や収入を申告しないことを、不正受給の例として挙げています。不正受給をすると、次のような処分を受けます。

  • 以後の基本手当等を受けられなくなる
  • 不正に受けた基本手当の返還を命じられる
  • 原則として、返還とは別に、不正に受けた額の2倍に相当する額以下の納付を命じられる

少しの時間や短期間のバイトでも、必ず事実のとおりに申告しましょう。

失業保険とバイトに関するよくある質問

Q. 受給中のバイトはいくらまでなら大丈夫ですか?

A. 「いくらまでなら申告しなくてよい」という基準はありません。働いた日は収入の有無にかかわらず申告が必要です。4時間未満の仕事の場合は、収入額に応じて減額されることがあり、具体的な金額はハローワークが計算します。

Q. 単発や日払いのバイトも申告が必要ですか?

A. 必要です。単発や日払い、短時間の仕事でも、働いた日はすべて申告します。

Q. 在職中から続けている副業のバイトがある場合は?

A. 離職後も副業のバイトを続ける場合は、その就労や収入も申告の対象です。働き方によっては、失業の状態と認められない場合もあるため、受給手続きの際にハローワークに伝えて確認しましょう。

Q. バイトを掛け持ちしていた場合、雇用保険はどうなりますか?

A. 原則として、1つの事業所ごとに加入要件を判断し、主たる賃金を受ける事業所で加入します。65歳以上の人は、2つの事業所の労働時間を合計して加入できるマルチジョブホルダー制度があります。

まとめ|バイトと失業保険は条件と申告のルールを押さえよう

  • アルバイトでも、週20時間以上・31日以上の雇用見込みがあれば雇用保険に加入し、条件を満たせば失業保険を受け取れます。
  • 受給中のバイトは、1日4時間以上なら支給されず、4時間未満なら収入によって減額される場合があります。
  • 週20時間以上の継続的な仕事に就いた場合は、名称にかかわらず就職として扱われます。
  • 待期期間中に働くと、待期の満了が遅れます。給付制限期間中も申告が必要です。
  • 働いた日は収入の有無にかかわらず失業認定申告書で申告し、不正受給にならないよう注意しましょう。

まずは給与明細で雇用保険の加入状況を確認し、受給中にバイトをする場合は、ハローワークで扱いを確認してから始めましょう。

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参考文献

※確認日:2026年10月20日。制度の内容・金額・期限は改正されることがあります。最新の情報は各公的機関のページでご確認ください。